ルールブックとなると、ともすれば、あれもこれもと詰め込んでしまいがちです。しかし、それでは散漫になりかねません。次のサンプルは、本当に大切なことをグッと絞り込んで印象を深めています。
【職場のルールブック】
絶対にしてはならないこと
社会人として、従業員として、絶対にしてはならないことがあります。当社は次の3点を禁止します。本人と家族はもちろん、当社や同僚に対しても取り返しのつかない損害を与えるからです。もし、行った場合は懲戒処分の対象とします。
①飲酒運転(酒気帯び運転を含む)
ひき逃げ事件を起こした容疑者の逃走理由で最も多いのが飲酒運転です。飲酒運転が事故を招き、それを隠すためさらに重大な罪を犯すという関連性が指摘されています。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」は社会人として最低限の常識です。
飲酒をすると、つい気が大きくなり、事故を起こさずに運転が出来ると錯覚しがちです。これを防ぐためには、「きょうは飲酒に誘われそうだな」と思ったときは最初から自動車を使わず、電車など公共交通機関を利用することです。
休日などプライベートなときでも、まったく同じことです。また、当社は飲酒運転の車に同乗した人、部下や同僚が飲酒運転をするのを止めなかった人も「共犯」として扱います。
②セクハラ、パワハラ、いじめ
セクハラ、パワハラ、いじめは個人の人格や尊厳を傷つける卑劣な行為です。また、従業員のやる気をなくさせ、優秀な人材を流出させることになり、会社に対して損害を与えます。当社はこうした行為を一切禁止します。
社内でセクハラ、パワハラ、いじめなどに気付いた場合は、「相談窓口」の担当者に連絡してください。電話は○○○-○○○○、メールは***@*****です。当社は被害にあっている人のプライバシーをしっかり守るほか、連絡をした人が不利益をこうむらないように最大限の配慮をします。
③社内情報の無断持ち出し
社内情報を上司に無断で社外に持ち出してはいけません。上司の許可を受けた場合でも情報が外部に流出しないように注意することが必要です。特に、顧客情報は絶対に守らなければなりません。パソコンの利用に関しては別に定めてある「パソコン利用の注意点」をよく読んで、細心の注意を払ってください。
ここで挙げた3点は、もしこれを引き起こせば、会社の社会的責任が厳しく問われ、ダメージが大きいものです。